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  • 2008.06.13 Friday
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秋葉原通り魔事件:日本社会の闇と,埋まらない溝


BBC Newsでは,今回の秋葉原通り魔事件について,以下のようにコメントしています。

Japanese society can be intolerant of failure, or of difference.
If you do not fit in, do not get a job or do not behave like everyone else you can be ostracised.


日本の社会は,失敗したときや,他人と違うといったことに寛容ではなく,もし周囲とフィットしていなかったり,仕事が見つからなかったり,他人と同じようにふるまわないと,村八分にあうことだってあるのだ。


また,同じイギリスのGuardianはこのように伝えています。

While yesterday's killing spree is an extreme example, Japan has few safety nets for those who feel they are about to reach snapping point.
Counselling services lag far behind those in the west, partly due to a strong cultural resistance to discussing personal problems and the stigma attached to mental illness.


昨日の通り魔事件は極端な例ではあるものの,日本は,切れる寸前の人に対するセーフティネットがほとんどないのだ。カウンセリングサービスは西洋よりもはるかに遅れており,その理由の1つには,個人的な問題について話し合ったりすることに文化的に強く抵抗感を感じたり,心の病気を恥だと思うことが挙げられる。



確かに海外の論評は的を射ていると思います。

周りと一緒のことをしていないと,何か変な目で見られる。
ちょっと人生で失敗するとなかなか復帰できない。
目の色や肌の色が違うだけでいじめられる。
ちょっと障がいがあるだけで仕事がみつかりにくくなる。
心の病気になったらその後仕事が見つからなくなる。
などなど,数え上げればきりがないでしょう。

それでも近年は,一昔前よりも,多様性が認められるようになった部分もあります。
音楽の好みは確実に多様化し,マイナーなアーティストのファンだと公言してもだれも変だとは思わなくなりました。
でも,そのような例はどちらかといえばあまり多くないでしょう。
現実としては,日本の社会では多様性は認められず,人生で落伍した人への再チャレンジも厳しいものがあります。容疑者は,これまで誰にも相手にされず,なかなか光の差す方向が見えず,どんどんと孤独な世界に入り込んでいったそうですが,彼に限らず,このような状況は日本の社会の陰の部分として至る所に存在しているのかもしれません。

ただ,もちろん容疑者に同情するつもりは一切ありません。
このような心の鬱積した状態はだれにだってあるでしょうし,うまくいかないことだって誰にだってあります。上司に怒られてばかりだったり,恋人にふられたり,信じていた人に裏切られたり,騙されたり,そんなことは長い人生,次々に起こってきます。彼の場合は,そこから,「だから,人を傷つけよう」という発想に至ったのでしょうが,どうして「人生うまくいかない」→「人を殺す」といったように短絡的に結びつくのか,このつながるはずのないギャップがなぜ埋まるのか,私には到底,理解できません。

自殺の多い日本では,今回の事件を,他人を巻き添えにした自殺,ととらえている意見があるようです。今回のケースではおそらく極刑が言い渡されるのでしょうから,それを承知で犯行に及んだのだとすれば,このような見方は興味深いかもしれません。

でも,やっぱり私のような凡人には理解できません。なぜ人をそう簡単に傷つけられるのでしょう。


秋葉原通り魔事件:恐怖感と自己嫌悪

JUGEMテーマ:秋葉原通り魔事件


秋葉原通り魔事件に遭遇したことをこれまでに書きました。ドカーンという爆音に始まり,走って逃げたルートが犯人が追ったルートと同一で,ナイフを持った犯人や警官と犯人が対峙する場面まで目撃し,血糊のついたアスファルト,刺された女性,倒れ込んで動かない人,様々な絶叫,立入禁止のイエローテープが張られ,見たこともないくらいの数のパトカー・救急車・消防車が次々に到着,報道ヘリ数機が上空を巡回し,目隠し用のブルーのシートがかけられ… といった一部始終を体験して2日あまりがたちました。

今でも時々,突然,訳の分からぬ恐怖感に襲われます。
普段の仕事をする上では大丈夫だと思うのですが,
どうもこう,見知らぬ人が大勢いるところや,人ごみに行きたくありません。
外から聞こえるような物音が今はちょっとダメです。

学生の,特に女性特有の甲高い声が,廊下や外に響き渡るだけで,つい,体がビクッと反応します。すぐ近くを走る救急車のサイレンが聞こえるとそれだけで恐くなってきます。

また,さまざまなニュース,サイトなどを見るにつれ,自分の無力感に時々おそわれます。

私は本当に運良く,こうしていつもの毎日に戻りましたが,私の比較的近いところで女性が刺されました。歩行者天国の向こう側には男性が倒れ,数人が介抱していました。ひき逃げ事件のあった交差点でも同じような状態があちこちで起こっています。
でも私はそれを見ていることしかできませんでした。正確には,見たというより,その光景が目に入ってきて,その光景を頭の中で処理することで精一杯でした。
きっと私の頭の中はパニック状態が続いていて,その数分間の出来事と,目の前に起こっている光景をつないで整理することで精一杯だったのだと思います。

でも,その一方で,冷静に,あるいは必死に,被害にあった人を介抱している人もいました。そのように,すぐに献身的な行動をとれた勇気ある人と,私のようにただ呆然と立ちつくす凡人との違いは何なのでしょうか。

負傷したり倒れていた人は私がいたところから若干の距離があり,すぐに手を差し伸べるような距離ではなかったものの,もし自分の隣で起こっていたらどうだったかな。

私は秋葉原の街をよく知らないので,結果的に逃げ回るときは誰かのあとについて走っていたような気がします。そんな感じで,いつのまにか瞬間的に集団のようなものができて,その人たちと一緒に逃げたり,立ち止まったりしていたように記憶しています。私が走り逃げた集団にはたしか犠牲者はいなかったものの,もし私が逃げている時に,たまたま私の隣を走っていた人が,私の目の前で刺され,倒れたら,私はすぐに助けようと行動に移せたのでしょうか。

結局,私は運良く無事で、怪我ひとつありませんでした。事件直後は呆然として立ちつくすだけだった,と言いながら,事件の30分後には店に戻って目的の買い物も済ませているし,何だかんだ言って,手持ちのデジカメで写真も1枚納めてアキバをあとにしています。

買い物をしていた店に戻ったのは,事件後に集まり始めた見物人が徐々にごった返してきて,歩道が窮屈になり,それを避けようといったん店に入ったからなのですが,それが自分で言い訳しているように感じます。いずれにせよ,こんな感じで様々なことを思い出すにつれ,あのときの行動がそれで良かったのだろうか,と自己嫌悪に陥ります。

某有名匿名掲示板でも,珍しくいくつか書き込みをしました。
大変だったね,と声をかけてくれる人もいて,それでちょっと救われた気がします。
何かと人騒がせな某掲示板は,マスコミに叩かれることも多いみたいですが,このように私の気持ちを整理するのに役に立つこともあります。

こんな書き込みをした人がいました。
「あのように犯人が凶器として何を持っているか分からず,犯人が何人いるかも分からないときは,とにかく逃げるしか方法はない。警備する側にとっても,まずは避難させることが大原則である。」
「あなたが逃げたことには何の問題もない。なぜなら,とにかくあなたは無事だったのだから。あなたが逃げなければさらに犠牲者が増えていたかも知れない。あなたが逃げていたのを見て,危険を察知して逃げた人もいただろう。」

このような書き込みですこし気持ちが救われた気がします。
でも、まだ完全に気持ちの整理がついたわけではなく,もう少し時間がかかりそうです。

私と同じように必死に逃げた人も大勢いましたし、実際には,私よりももっと凄惨な光景を目にした人もずっと多いでしょうし,その人たちが今,精神的に安定しているかどうか,少し気がかりでもあります。

しばらくは,あの場所に行くことは心理的にできない状況ですが,いつか合掌しに,秋葉原を訪れたいと思います。

(追記:後日,内容を若干修正しました)

秋葉原通り魔殺傷事件 発生の様子

日曜日の昼過ぎに大勢の人が詰めかけていただけあって,
多くの人がその時の様子をブログなどで語っている。
私が体験したことを改めて思い出すためにも,いくつかリンクしようと思う。

秋葉原通り魔事件 現場に居合わせた者の主観的記録

→手書きの地図が載っていて,その時の様子を整理するのに役立ちました。これを読むと,「発砲だ!」との声で逃げた,と書いてあります。私も,誰かが「銃を持っている」と叫んだ(厳密には叫んだのか,ただそう思って言っただけなのか分からないが)のが聞こえた記憶があります。
路地の入口の店はサトームセンというのですね。

秋葉原通り魔事件〜12:32事件を目撃した内容

→この方は威嚇射撃らしき発砲音を聞いているんですね。

以降、随時更新。

犯人が辿ったルートは私が逃げたルートだった…

JUGEMテーマ:秋葉原通り魔事件


秋葉原通り魔連続殺傷事件に偶然巻き込まれたことについてお伝えしましたが,
その後のニュースや新聞記事などを見ていると,たまたまその場に居合わせた,というだけに留まらず,本当に私も危ないところだったようです。

http://mainichi.jp/select/jiken/graph/20080608/3.html
毎日新聞社のこの地図が,各社の報道の中でもっとも正確で,かつ私の記憶に合致しているようです。

秋葉館から外に出て近づいていったとき,トラックらしき車の上部(屋根?)だけがわずかに見え,たしか,そのトラックはのろのろと動いていたと思います。その後,何があったんだ?といった感じで周囲の人と様子を見守っていると,人だかりの中から倒れている人があちらこちらに見え,ちょうど交差点の横断歩道(地図では交差点の南側(下側)の横断歩道)にさしかかろうとしたその瞬間,「逃げろ」といったような悲鳴とともに,私よりも前方にいた人が一斉に走りだしたんですね。
それとともに私も逃げたのですが,この時は本当に一瞬だったと思います。あれだけ大勢の人がほぼ一斉に逃げたのではないかと思います。
私はその後,地図上の犯人が追ったルートと全く同一のルートを走って逃げたんですね。この,毎日新聞の地図では,左端のところで被害にあった人がいますが,これが私が目撃した,背中を刺された女性だと思われます。私はおそらく,地図上の,「逮捕」の「逮」の文字のところまで,ほとんどパニック状態で逃げたんですね。
で,うしろを振り返ったら女性が刺されて泣き叫んでいる。振り返って,左を向いて走ってきた方角を振り返るとその前方にはナイフを持った犯人と,警棒を持った警官が対峙している。
それを見た瞬間は,まだ,頭の中で整理できません。ドラマのようなシーンが目の前で起こっている,としか理解できないんです。そして少しずつ時間が経過するとようやく全容が分かってきたんですね。

ドカーンという音が聞こえ,ひたすら逃げ回り,犯人と警官が対峙している,といったこの,わずか数分間の出来事が,時間がたつにつれ,様々な情報が入ってくるにつれ,私の心の中で整理されていき,そしてそれがまた新たな恐怖感に襲われます。

地図上では犯人は歩行者天国を一直線上に走ったようになっていますが,他の報道では,犯人はジグザグに走っていたようです。実際,被害にあった人の位置を見ると,たしかに蛇行して走りまわったみたいです。私が犯人から逃げられたのはそのせいかもしれません。もし,犯人が私がいた方向に直線上に来ていたら,また,「逃げろ!」という声が聞こえるのがもう少し遅ければ,私だってどうなっていたか…。
大声で周囲の人に,逃げろ,と叫んでくれた勇気ある人にあらためて感謝します。

秋葉原通り魔殺傷事件でパニック(続)

この時間になって、また恐ろしさが増幅してきました。

読売新聞のこの地図によると、
私が走って逃げた方向は、まさに犯人が追った方向と同じだったようです。
私は最初、秋葉館から店員と、中央通りと神田明神通りの交差点(最初の事件現場)に向かっていたところ、前方にいた人たちが逃げ出すのを見て、必死に南(下)に逃げ、路地を右折し西へ向かい、地図の「4」のところでさらに右に曲がったようです。そこで犯人は数人を刺し(おそらく、逃げていた人ではなく、たまたま何も知らずに店から出てきた人なのではないのだろうか)そこでUターンしたみたいです。犯人が引き返したので私は助かったということのようです。その後私はおそらく「4」のところにいて、ナイフを持った犯人が「5」のところで警官と対峙しているところを見たようです。

集団でパニックが起きたときの恐ろしさを痛感しました。逃げるのが精一杯で、周囲の人の身を守るとか、負傷した人を助けるとか、そんな心理状態ではありませんでした。

こうやって書くことによって、自分の気持ちを整理しようとしていますが、まだ動悸が収まりません。これが1週間続いたらちょっと医者に行かなければなりませんね。

事件直後、警察により立ち入り禁止ラインが引かれ、呆然とする人や、何が起こったのか訳が分からぬまま様子を窺う人などで歩道がごったがえす中で、1枚だけ写真を撮りました。シャッターを押す手が震えていたのを今でも覚えています。手前にクツが落ちていますが、被害にあわれた方のものなのか、逃げまどっているうちに脱げてしまった人のものなのか… 
秋葉原通り魔事件12:58

JUGEMテーマ:秋葉原通り魔事件


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秋葉原通り魔殺傷事件でパニック

 この平和な日本で暮らしていて,命からがら全速力で走って逃げる,という経験はきっとめったにあるものではないだろう。



 今日は珍しく,秋葉原に来ていました。前の日に東京で仕事の用事があったので,そのついでに寄ったのです。アキバの,あの,なんというか,雑多なサブカルチャーを自由に受け入れようとする雰囲気が好きなのですが,それでも遠くに住んでいるため,めったに来ることはありません。せいぜい仕事で遠出したときに寄るといった感じです。今回も,仕事で使うMac用に外付けハードディスクが欲しくて,通販で買っても良かったのですが,せっかくなので,配送料を浮かそうと思い,秋葉館という店に寄っていました。



 店にちょっと入ったところで商品について店員さんと話をしていた時でした。ドォ〜ンという爆音が外に鳴り響き渡り,私も,その店員さんも自ずと外へ出てみると,同じように,何だ何だ,って様子で駆け寄る人の山。ちょうど正午を過ぎたころのホコテンと,神田明神通りの大きな交差点のあたりでしょうか,人混みに混ざって「救急車!」と叫ぶ声がいろいろな方向から響き渡る。

 中学生の頃,社会科の先生に「火事なんかが起きたらすぐ見に行こうとする人はいないか? そういう野次馬根性のある人は社会科がきっと好きになるぞ」と言って以来,私は積極的に野次馬になっていたので,今回も何のためらいもなく,その現場に向かいました。そして,気づくと前方のあちこちに倒れている人が数人。うずくまっている人,倒れて全く動かない人。懸命に介抱している仲間の人。人混みの向こうに,怪しげにノロノロと動く車が1台。一体,何が起こったんだ? 普通の交通事故とは何か違うぞ…と思ったその時。キャーという声(もう,文字では表せない声)と,「○×※☆!!」と怒鳴っている男性の声,そして「逃げろ!」という声とともに,自分よりもさらに前方の方で群がっていた大量の人が一斉に逃げ出す。あの大きな交差点が人だらけになりそうなほどの野次馬が,四方八方に逃げ出す。そして私の方へも走ってくる。訳も分からず私もとりあえず逃げる。訳も分からず,みんなと一緒に逃げる。さっきまでまだ話の途中だった秋葉館も通り過ぎ,狭い交差点を右に曲がり、何だか分からないけどもう大丈夫だろうと思って軽く後ろを振り向くと,どこかから



「ナイフだ!」



との叫び声が。

マジかよっ! さらにもう、ここからは何が何だか。おそらく狭い路地をさらに1ブロック分,きっとものすごい速さで逃げたんだと思う。みんな止まりだしたところで後ろを振り向くと,どのくらいでしょう,20〜30メーターくらい先でしょうか。中央通りから少し入ったところの,人混みが切れたところで警官と男がなんかやり合っている。徐々にその声が分かる。警官が「刃物を捨てろ!」と怒鳴っている。男が向きを変えると片手にナイフを握りっているのが見え,警官と対峙している。私と一緒に多くの人が固唾を呑んで見守っている。誰かがヤバイと思ったのか,また突然,群衆が逃げ出す。私のようにゼイゼイ息を切らしている人,全く様子が分かっていない人,そんな人がザワザワ騒いでいるうちに,「犯人」らしき男は捕まった。(注:警官がその男を地面にうつぶせにして取り押さえているところを私は確実に見ているはずなのだが,パニックになっていたのだろう。このあたりの時間的・位置的な順序が全く思い出せない。)

 すこし離れたところでは,カップルなのだろうか,男性が女性を抱えている。女性に手を回し,背中を両手で押さえている。その背中と手からは血があふれ出ている。別の路上には血糊が見える。

 再びホコテンの方に向かう。秋葉館よりも駅に近いあたりで人が倒れているそれぞれ何人かの人が応急処置を施そうとしている。数人が何かを叫びながら必死に介抱している。ホコテンや神田明神通りの交差点は,緊急車両を入れるため,歩行者整理をしている。大通りから人が離れるにつれ,惨状が目の前に飛び込んでくる。交差点のあちこちで人がまだ倒れている。救急車はまだか,と叫ぶ男性。泣き叫ぶ女性。気づくと私もまだ体の震えがとまらない。鳥肌が止まらない。

 やがて,ホコテンなど大通り一帯に立入禁止の黄色テープが貼られる。パトカーが順次到着する。大勢の人が心配そうに遠くから倒れている人を見守っている。必死に男性が心臓マッサージを続けているのに,路上に倒れた人は動く気配がない。救急車がなかなか来ない。やがて,応援を頼まれたのだろうか,消防車も数台到着する。パトカーが四方から到着する。ようやく救急車が到着する。でも台数がきっとまだ足りない。人がいなくなったホコテンの車道には誰かの靴の片方がそのまま置き去りになっている。被害にあった人のものなのか,逃げまどう人のものなのか。

 時間が経過するにつれ,ヘリコプターが集まる。きっとマスコミなんだろう。その数は徐々に増え,気づけば数機のヘリが交差点の上空を巡回している。どこのヘリなんだろうか,かなり降下して取材している(けっこう危ないと思うのだが)。しばらくすると,神田明神通りの交差点には大きな青いシートが貼られている。

 ホコテンが通行規制されていて,様子を見守る人たちと,ただ単に通行したい人がごったがえし,徐々に身動きがとれなくなり,私も,いつまでも野次馬根性むき出しというのも顰蹙だろうし(野次馬というより,腰が抜けた状態に近くなっていて,歩き出す気力すらなかったのだが),いったん場を離れようと思い,心臓の鼓動が収まらないまま,再び秋葉館へ。店員さんと事件の話をしつつ,必要な買い物を手短に済ませ,再び外へ。徐々に,事件後に来た人が増え始め,あちらこちらで好き勝手な状況報告が始まっている。犯人は数名だとか1人だとか,犯人はまだ逃げ回っているだとか。無理もない。(ビルの上から見ていた人がいれば別だが)あの現場にいた人で冷静に事件の一部始終を見ていられた人なんかいないだろうから,情報が錯綜している。私もいつの間にか,外国人の数人組が状況が分からず,不安そうにしているので,英語で状況を説明したりする。パトカー,救急車,消防車,警官の数は相当数になり,これだけ多くの緊急車両が集まることも,そうめったにないでしょうから,それだけ事の重大さが伝わってきます。(サミットが近いため,警察は特別警戒態勢に入っているのかもしれませんね。よく分かりませんが。)



 最初の予定では、用事を済ませたら上野に行って落語を堪能しようと考えていたのですが(ちょうど正蔵さんを見たかった),とてもとても落語をじっくり聞き入るような心境ではなく,さっさと東京を切り上げることにし,1時半すぎに荷物を預けてあるホテルへ。ホテルの備え付けのPCでYahooにアクセスすると,この事件が速報としてトップニュースに。「数名が心肺停止状態」との情報がその時点で載っていて,これを見て,改めて事件の重大さを知るとともに,また身体がゾッとなり,足早に東京を去りました。

 私の隣で見ていた男がケイタイで「いや〜,なんか今来たらさ〜,事件があったみたいでさー,すげーよ。誰か倒れてるんだけどさー,きっとあれだともう(以下私の方で自粛)」といった軽い感じで誰かに伝えていたり,店員さんの1人が「いやぁ〜,こういった大きなのは,久々なんじゃないんですか。ミスドが火事になって以来ですかねぇ。アキバは恐いですよー。(ニヤニヤ)」って感じで軽々しくしゃべっていたり,彼らにちょっと軽蔑しましたが,彼らは実際に現場に直面していないわけなので,誰もがきっとこんな感じにサラリと受け止めてしまうんでしょう。悲しいことではありますが。実際,帰りの秋葉原駅付近はいつもと変わらぬ感じで,メイドの格好した女性がニコニコ笑ってビラを配っていましたし,通行規制の敷かれた歩行者天国付近を除けば,いつもと変わらぬアキバのようでした。

 たまたま私の隣で様子を見ていた外国人と話をしたのですが,”I didn’t know Akihabara wasn’t such a dangerous town.”と私が言うと,その男性が, “No, but a crazy guy exists everywhere.”と言っていました。アキバに限ったことじゃないんだろうけど,しばらく,アキバには寄りたくありません(もともとめったに行けないけど)。今,これを書いていますが,あの時の出来事がフラッシュバックのようによみがえり,動悸が激しくなり,変な汗が出てきます。ホテルから駅に向かう地下道を歩いていると,後ろから「キャーッ!」って声が響き,思わず身を構えてしまいました。それは結局,小さな女の子がた大きな元気な声を出していただけだったのですが,PTSDって,こんな感じの症状がさらにひどくなっていくんでしょうか。アキバのあの付近に行くときっと今日のことを思い出して身体がおかしくなってしまいそうです。

 自宅に帰り,事件の全体像がようやく分かりました。自分が偶然居合わせたところから、ほんのわずかの範囲内で多くの人の尊い命が奪われてしまいました。実際に,犯人は,たまたま私が走った、まさにその方向へ追ってきたわけですし,私も,もし,逃げ始めるのがあと少し遅かったら…。もし途中でつまずいて転んでしまったりしたら…。もし足をケガしていて走れなかったら…。もし子どもと一緒に遊びに来ていたら…。そう思うと,全く他人事ではいられません。平和で,ごく普通の日曜日に,大勢の人を地獄におとしめた犯人に激しい憤りを感じるとともに,負傷された方々の1日も早い回復と,亡くなった方々へのご冥福をお祈りいたします。



(注:夜になって全体像が分かりましたので若干文面を修正しました。最初に書いていた「中央通り」は「神田明神通り」の誤りでした。田舎者の勘違いをお許し下さい。)

JUGEMテーマ:秋葉原通り魔事件





科研費

先週末は全国の大学教員がドキドキワクワクする数日間だった。
科学研究費(科研費)という資金がもらえるかどうか,
その通知が届くのがそのころだったのだ。

さすが東大なんかは通知が早かったらしい。
某巨大掲示板でも,Mixiでも,あちこちで,
内定が来たという何ともうらやましい報告が次々とアップされていた。

実は私も申請していた。
自然科学系なら科研費以外にも獲得できる外部資金があるのだが,
私の専門分野でもらえる資金といったらせいぜいこの科研費くらい。
ゲットできなければ,本当にひもじい研究生活になる。

なので,その結果が届くまで,平然を装いながらも実はドキドキしていた。
私の場合,この職に就くのが遅かったため,
「若手」とか「スタートアップ」といった,
比較的ゲットしやすいものにアプライするには
年齢的にすでに無理だったのだ(T-T)
しかも,まだ研究実績が多いわけでもない。
だから基盤C(比較的少額)ではあっても,採用される確率はかなり低いはずだったのだ。

大半の大学では,先週金曜日には通知があったらしい。
落ちた場合は何の連絡もないので
(正式には5月末〜6月に不採用通知が来るらしいが),
私の場合,つまりダメだったのだろう,と自分に言い聞かせながら,
でも,何となく,他人のブログでの報告などを読みあさっていたのだ。

で,週末が過ぎ,昨日,月曜日。
さっさとあきらめて新しいこと考えようと思い,事務に行ってみたら,

うげげ

担当者が休みだった。

で,今日。
もうこの悶々とした心理状態がイヤになって,
朝一番で,担当者にこう言ってみた。
「あのー,科研費 応募したんですけど,ダメだったんですねー」

すると
「はいー」「ん…」
「いや,そういえば(ガサゴソ)…

 通りましたよ」

とのこと。

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

この,何というか,
花見客が去ったあとにポツリと遅れて咲く八重桜のように
遅ればせながら,ついに私も科研費をゲットできました。
計画書そのものにはかなり精力を注いだつもりではいるのですが,
内容がちょっと学際的だったり,ややニッチな面があるので,
なかなか高い評価にはならないかな,と思っていたのですが,
いやぁ,私みたいなペーペーの下っ端の者でも,
ちゃんと見てくれる人はいたのですね。感謝。

まあ,科研なんか宝くじに当たるようなもんだ,とか,
3回出せば当たる,とか
枯れ木も花を咲かすには必要とか,
そんな風に言われますし,私もそう思っていましたので,
とにかく,運がよかったんだろうなあ。

交付額は,典型的な3割カットでした。
カットされた分,どう埋め合わせするか考えなければなりません。

ウチの大学は予算がどんどん削られていて,
今年度は1人あたり3万円(!)も削られ,困窮していたところだったので,
これで少しまともな研究ができそうです。

こんなわけで,
5月始めの期限まで,書類作成の仕事が増えました。

今晩は祝杯!
^^)/d□☆□b\(^^ 



CANON EOS KISS X2

ついに買いましたー

コツコツ貯めていたヘソクリがけっこうな金額になっていて,
それなら使っちゃえよ,って言っているかのように,新機種の発表。

X2からはダブルズームキットのレンズがIS(手ぶれ緩和)付きとなり,
液晶も3インチ,ライブビュー対応となり,ますます私の物欲をそそってくれ,
結局,価格コムなどで十分に市場調査した上で,発売開始日に買っちゃいました。

発売初日にしては,かなり安く買うことができたようで,その日の価格コムでの書き込みを見ても,おそらく,安値トップ3に入るくらいの額でした。

思えば,昔々,うちのチビがまだ小さかった頃,悪政のもとで発行された「地域振興券」を使って買った(「アンタは自分の道楽に子どもの地域振興券を使っちまうのかっ!」と妻に呆れられた…) EOS Kiss II 以来の一眼レフ。
あのころは当然デジタルではなく,銀塩カメラだったので,現像費が高いのと,カメラ屋に行くのが面倒になり,その後だんだんと使われなくなり,最近ではコンパクトデジカメ(IXY 400)に主役を奪われていたので,これでようやく復権って感じですね。

価格差が縮まっている,上位機種の40Dと迷いましたが,KISS X2の軽さは大きなメリットですね。どうせ壊れる頃には新機種が欲しくなるんだろうし,X2で私には十分。使い倒しちゃいます。

まずは京都旅行でたっぷり撮ってこようっと。

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